気象と統計力学(R1)

R1 序 論


101(β:τ:2重構造)

降水現象の量子効果に関する研究(付論前編)

鬼 無 佳 介


要旨

古典統計力学系のエネルギーβと新しい力学系のエネルギーτの関係を分子論から考察し、それらの間の変換係数を決定した。その結果、変換係数は約1/4500であり、新しい力学系のエネルギーτは、古典統計力学系では誤差の範囲であり、量子効果の領域のエネルギーであることが分かった。降水現象はβの1/4500のτによってはじめて見えることとなる。

また、大気の中にパラメータSR、SL、ΔC/Cが存在することを示し、大気の継続時間が降水と大気のエネルギーの比SLによって短くなると量子効果が現れることを示し、エネルギーの比SLから大気の理論的な窒素N2と酸素O2の比率、及び、理論的な降水日数Aと降水回数Cをそれぞれ求めた。

1. はじめに

降水と大気で構成された系を考え、それらの間にエネルギーの比があるとして降水現象を考察し、次の式を得た。
$\varepsilon =k_{\varepsilon}x&             1)
$x\displaystyle\frac{gL_x}{2}=\displaystyle\frac{1}{2}xv^2$            2)

εは一雨の降水のエネルギー、xは一雨の降水量、kεは新しいボルツマン乗数、gは重力、Lxは落下距離、vは降水粒子(水分子)の落下速度である。

1)式の平均を取って、年間降水回数Cを掛け、年間の水分子数Nで割ると、mを水分子の質量として、mN=<x>Cより、
$\langle \varepsilon\rangle\displaystyle\frac{C}{N}=k_{\varepsilon}m$
2)式より、
$\varepsilon=\displaystyle\frac{1}{2}mv^2$
より、
$k_x=\displaystyle\frac{gL_x}{2}$               3)
とおいて、
$k_x=k_{\varepsilon}\displaystyle\frac{N}{C}$ 4)

3)式と4)式が成立していると、1)式と2)式は等しくなる。

4)式の両辺に<x>を掛けると、系のエネルギーEと年間降水量Qの関係が得られる。
$E=k_x Q$
kεを一定とすると、大気と降水の平均降水量<x>と年間降水量Qが同じでも、それらの構成粒子が違っているのでkxと系のエネルギーEは違った値となる。

観測値として、年間降水量Q、年間降水回数C、一雨の平均降水量<x>が得られるので、kεが決まると新しい力学系のエネルギーτが1)式から、系の大きさLxが3)式と4)式から決まり、古典統計力学系と新しい力学系を比較することができる。

表1.に中国、四国、九州、沖縄の17箇所の県庁所在地の、過去15年間のQ、C、<x>の平均値を示す。

      表1. Q、C、<x>の平均値
       Q      1824
       C      60.19
      <x>   30.30

1)式より、両辺の平均を取って、自由度1とすると、
$\langle \varepsilon\rangle=\displaystyle\frac{\tau}{2}$
$\langle x\rangle=\displaystyle\frac{\lambda}{2}$
従って、
$\tau=k_{\varepsilon}\lambda$
古典統計力学では、
$\beta=k_b T$
古典統計力学系ではボルツマン定数kbと温度Tで平均エネルギーβが表さわされ、新しい力学系では新しいボルツマン定数kεと新しい温度、降水量のパラメータλで平均エネルギーτが表わされる。本論では、新しい力学系と古典統計力学系を比較し、βとτの変換係数を求める。

 

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