気象と統計力学(P9)

P9   降水量分布f(x)
15. 降水量分布f(x)

系にエネルギーの比Sが存在すると、降水継続時間が観測値より短くなり、36)式より量子効果が現れ、38)式より古典統計と量子統計が共存することとなる。いま、古典統計と量子統計が共存する、を、35)式と36)式から次のようにおいて
$\langle x\rangle =k_{\theta}\displaystyle\frac{C_R}{C}$
降水量分布f(x)は量子統計をしているが、上式の両辺にCを掛けて、<x>=λ/2とおいて、次式の古典統計の条件に縛られる、と考える。

$Q=\displaystyle\frac{\lambda}{2}C$
つまり、量子統計を基準として古典統計と観測される降水量分布を評価する。量子統計を基準とすると降水現象が見えてくる。そのために量子統計をパラメータSRを用いて一般化する。

自由度1の粒子の運動エネルギーε3)は、hをプランク定数、mを粒子の質量、Lεを系の長さ、nRを主量子数、とすれば、
$\varepsilon =\displaystyle\frac{h^2}{2mL_{\varepsilon}^2}n_R^2$
降水量xと運動エネルギーεの関係は、kεを新しいボルツマン定数として、7)式より、
$\varepsilon =k_{\varepsilon}x$
従って、
$ x=\displaystyle\frac{h^2}{2mL_{\varepsilon}^{2} k_{\varepsilon}}n_R^2$

ここで、Lε→SLεに変換すると、
$x\rightarrow\displaystyle\frac{x}{S_R^2}
量子統計は、26)式を上式で変還すると、次のように表される。αλ=0.4789である。SRは系の長さを示すパラメータともなっている。
$f(x)=\displaystyle\frac{1}{\sqrt{\pi}\sqrt{S_R^2\lambda}}x^{-1/2}\displaystyle\frac{1}{e^{x/S_R^2\lambda+0.4789}-1}$       39)
SR=1、SR=1.652、SR=2について、平均降水量<x>を表2.に示す。SR=1の場合がボーズ・アインシュタイン統計である。

  表2.3種類の量子統計のパラメータの値
        1         1.652        2
<x>        λ/2      1.6522λ/2  22λ/2   

3種類の量子統計をグラフ化し、25)式の古典統計と観測される降水量分布をその中において評価することによって、系が2重構造となっていることを検証することができる。25)式の古典統計を40)式として再掲する。

$f(x)=\displaystyle\frac{1}{\sqrt{\pi}\sqrt{\lambda}}x^{-1/2}e^{-x/\lambda}$                      40)



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